40年間の感謝を胸に、次の10年、そして未来に向けて、新たな「挑戦」を続けます

代表取締役社長 齋藤 昭生

まずは、当期の事業環境と経営成績について お聞かせください。

6期連続の増収・増益を達成いたしました。

当期の国内経済は、雇用所得環境ならびに企業収益の改善、旺盛な設備投資等により各種政策の効果もあり緩やかな回復基調で推移いたしましたが、米中の通商問題の動向、中国経済の先行き不安など海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響により、依然として不透明な状態が続いております。
当社グループの主要顧客であります流通小売業界におきましても、可処分所得の上昇基調から売上は堅調に推移したものの、労働市場のひっ迫による人件費の高騰、物流コストの上昇等の収益圧迫要因に加え、ネット通販との競争激化により引き続き厳しい経営環境が続いております。
このような環境のもと、当期の連結経営成績につきましては、6期連続の増収・増益を達成いたしました。個別の経営成績につきましては、売上高は8期連続の増収となり、7期連続で過去最高売上を更新しました。また、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の各利益も6期連続で増益となり、いずれも4期連続で過去の最高益を更新しております。
各経営成績を、前期比と併せて申し上げますと、売上高が799百万円(3.0%)増収の27,669百万円、営業利益が520百万円(16.0%)増益の3,778百万円、経常利益が519百万円(15.7%)増益の3,828百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が397百万円(17.7%)増益の2,634百万円となっております。
当期につきましては、第2四半期の終了時点で、経営指標の期初計画を修正いたしました。その内容は、売上高については500百万円減額し、通期の売上高見込みを28,000百万円とした一方で、利益面につきましては、営業利益を100百万円増額の3,600百万円、経常利益を110百万円増額の3,651百万円、最終利益である親会社株主に帰属する当期純利益を、93百万円増額の2,500百万円と上方修正するものでした。
結果的に、当期の連結経営成績は、この修正後の計画値に対して、売上高は未達となりましたが、各利益は、上方修正した金額を更に上回る着地となりました。
なお、株主の皆様への配当につきましては、期初より1株あたり55円の普通配当を見込みとしておりましたが、10円の増配を行い、65円とさせていただくことを予定しております。

利益が大きく伸びた要因を教えてください。

「国内棚卸サービス」における生産性の向上が大きく寄与しました。

「国内棚卸サービス」の売上高につきましては、既存取引先の受注店舗数の増加や受託範囲の拡大などの増収要因と、大口顧客において棚卸の年間実施回数の減少や小売業界再編の影響を受けることとなった減収要因が合わさり、結果的に当中間期は、前中間期比で0.2%の微増収となりました。一方、セグメントの営業利益は前中間期比で35.3%の大幅な増益となり、全体の増益に大きく貢献しました。
利益が増加した要因は、ここ数年続けてきた生産性の向上が、この上期にさらに大きく伸長したことです。大幅な生産性の向上については、「適正人員の配置」、「使用端末の変更」、「繁閑格差の是正」が特に大きく影響したと分析しています。当社には生産性の向上に向けた取り組みを行う専門部署があり、クルーイングと呼んでいる適正人員の配置のIT化を含めたマネジメント、新端末の研究・開発、個人スキルを向上させるためのトレーニング施策の策定などを行っております。常に生産性の向上に向けた努力を重ねてきた結果が、今回の増益、そして利益率の向上に結びついたと考えております。

「リテイルサポートサービス」と「海外棚卸サービス」の状況についても教えてください。

売上高は前中間期比で増加していますが減益となっております。

「リテイルサポートサービス」においては、新規出店時や店舗改装時の陳列業務、店舗商品補充業務(集中補充)の受注拡大により、セグメントの売上高は前中間期比8.4%増収となりましたが、営業利益は前中間期比で21.2%の減益となりました。減益の要因は、事業の拡大に伴う契約社員の正社員登用や社会保険料等の間接人件費が増加したことが挙げられます。今後は、このセグメントにおける技術向上による生産性の向上とともに、販売管理費の圧縮に向けた業務基幹システムの導入などを検討してまいります。売上増についても、前期より連結子会社となった(株)ロウプとのシナジー効果の拡大や集中補充業務のさらなる受注拡大を目指してまいります。
また、「海外棚卸サービス」においては、新たにベトナムの子会社が連結決算の対象となりました。同子会社は、まだスタートアップ・ステージで営業赤字なこともあり、セグメントの営業利益は前中間期比で33.1%の減益となっております。一方、売上高は中国の各事業会社の業績が順調に推移していることもあり、6.8%の増収となっております。現在、海外においても、日本国内と同じレベルのハード面、ソフト面の水平展開を進めるとともに、技術面での巡回指導も継続しております。各国、各地域の課題に対応しながら、セグメントとして3期連続の黒字を確保するよう注力してまいります。

通期の業績見込みを変更されましたが、ポイントをお話しください。

期初の業績予想から売上高は減少見込みとしましたが、利益は増加見込みとしております。

これまでの連結経営成績と第3四半期以降の経営環境を勘案し、今回、今期の通期連結業績予想を変更いたしました。売上高については、期初見込みから500百万円減少、前期比4.2%の増収となる28,000百万円としました。利益項目につきましては、営業利益が期初見込みから100百万円増加、前期比10.5%の増益となる3,600百万円、経常利益が期初見込みから110百万円増加、前期比10.3%の増益となる3,651百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が期初見込みから93百万円増加、前期比11.8%の増益となる2,500百万円に、それぞれ上方修正いたしました。これらの金額は、7期連続の過去最高売上、4期連続の過去最高益の更新となっており、また、各利益の対売上高利益率も過去最高となる見込みです。

中期経営計画の最終期である今期の業績見通しをお話しください。

売上高で8期連続、各利益ともに5期連続での過去最高値を計画しております。

グループ全体の連結売上高については、前期比で3.0%の増収となる28,500百万円を見込んでおり、営業利益については同じく前期比で5.9%の増益となる4,000百万円、経常利益は5.8%の増益となる4,051百万円、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては4.9%の増益となる2,763百万円を見込んでおります。
また、期初の見込みではございますが、株主の皆様への配当につきましては、期末配当として、1株あたり5円の増配となる70円の普通配当を計画しております。
なお、当初、今回の中期経営計画策定時に掲げた今期の売上高の計画値は32,000百万円でしたが、これにつきましては、今般、28,500百万円に減少させております。これは、当期がそうであったように、「国内棚卸サービス」における、顧客における経営統合や年間棚卸回数の減少などのトレンド要因を考慮した結果です。ただし、営業利益につきましては、当初の計画策定時よりも増益を見込んでおり、計画策定時に目標として掲げた売上高営業利益率11.3%の数値につきましては、これを14.0%に引き上げております。
セグメント別に今期の業績見通し(計画)を述べますと、「国内棚卸サービス」につきましては、売上高は前期比2.5%の減収となる17,000百万円、営業利益につきましては前期比1.4%の増益となる3,100百万円と、減収・増益を見込んでおります。「リテイルサポートサービス」においては、売上高は前期比11.8%の増収となる8,744百万円、営業利益につきましては前期比31.9%の増益となる644百万円の増収・増益を見込んでおります。「海外棚卸サービス」につきましても、売上高は前期比10.9%の増収となる3,000百万円、営業利益につきましては前期比13.8%の増益となる230百万円の増収・増益を見込んでおります。(金額はいずれも内部消去前金額) また、大切なことは、中期経営計画終了後の事業の方向性をきちんと見据えたうえで今期の舵取りを進めることですが、顧客であるチェーンストアにおいても、人手不足やそれに伴う新たなテクノロジーの導入によりビジネス領域を変化させるデジタルトランスフォーメーションの流れが起きています。これらに対応した新たな事業として、コンビニエンスストア向けに、季節の棚替えや棚板清掃、商品補充などをWebで申し込めるサービスの提供や、現在増加している「セルフ体験型店舗」における定期巡回サービスである「Break Fix」(米国発の新サービス)の提供を開始しました。
当社は2018年5月に節目である創業40周年を迎え、新たな歩みを始めております。株主の皆様におかれましては、『アジアを代表するリテイルサポートグループへの飛躍』に向けた当社グループの取り組みをご理解いただきましたうえで、今後とも更なるご支援を賜りますようお願い申し上げます。