Newsletter from California, USA 「eコマース勢力に学ぶ」

 エイジス米国カリフォルニアオフィスのドーリングです。
アメリカの最新情報とビジネス動向をお届けいたします。

 パンデミックで急加速したデジタル化が定着し、オンライン小売市場は成長を続けています。
 既存eコマース企業に加えて多くのIT企業やブランドがオンライン小売市場に参入し、より便利でよりパーソナライズされた快適なオンラインショッピングが可能になり、リアルリテーラーとのクロスオーバーや競争が激化しています。

 経済活動再開を遂げたアメリカのeコマース勢力動向や、新たなオンライン小売参入企業の事例をご紹介いたします。

<オンライン小売市場の拡大>
 2008年のオンライン小売売上高は米国総小売売上高のわずか3.6%でしたが、パンデミックによるeコマース需要増加とともに14%に達しました。今年末には小売売上高全体の15%を超え、2025年には23.5%に跳ね上がると見込まれています。(米eMarketer参照)

🄫CNBC

<アマゾン>
 eコマースの頂点に君臨する米アマゾン(Amazon)は、様々な試みに挑戦し、社会に変化と進化を与え続けています。
 米JPモルガンによると、アマゾンは2022年に最大手小売チェーン米ウォルマート(Walmart)を追い抜いて米最大リテーラーになると見込まれ、オンライン小売市場におけるアマゾンのシェアは今年末に41.4%に達する予測です。

この数値は、ウォルマート、米イーベイ(eBay)、米アップル(Apple)、米ターゲット(Target)、米ホーム・デポ(The Home Depot)、米ベスト・バイ(Best Buy)、米コストコ(Costco)のオンライン小売売上を複合した以上のシェアになります。

 

🄫eMarketer

 アマゾンは、6月21、22日の2日間に渡り、恒例のプライムデーセールを開催しました。

 ライブストリーミングのアマゾン・ライブ(Amazon Live)による商品紹介や有名人によるチャット、ビデオ、レビュー等を駆使した巨大イベントは両日で売上高110億ドルを超え、前年プライムデー売上の6.1%増を記録しました。
(米Adobe Analytics参照) 

販売実績は、生活用品、ホーム・ガーデン用品、アパレル・シューズが上位カテゴリーを占め、約5人に1人(18.9%)が食料品を購入し、グローサリー販売が増加傾向です。(米Numerator 参照)

<アマゾンプライムデー 2021:カテゴリー別販売実績>

🄫Numerator

 eコマースシェアを伸ばす一方で、アマゾンはテクノロジー活用やリアル店舗展開、新商品や新サービス開発に積極的です。

 今春、リアル店舗ヘアサロンのアマゾン・サロン(Amazon Salon) がロンドンにオープンし、今後アメリカにも出店予定です。 アマゾンファイヤータブレットを使ったAR(拡張現実)ヘアーコンサルテーションやエンターテインメントストリーミング視聴、QRコードスキャンによる商品オーダー&宅配が可能で、将来的なサロン向けテクノロジーのショールームとして利用される可能性もあります。

🄫Amazon Salon

 6月17日には、グローサリーチェーン米アマゾン・フレッシュ(Amazon Fresh)の14店目がワシントン州にオープンしました。自社開発のジャスト・ウォークアウトテクノロジーによるコンタクトレス決済が可能な初の大型グローサリー店舗として、消費者の利便性を重視したテクノロジー導入で競合大手チェーンに挑んでいます。

 プライベートブランド展開にも積極的で、新たにアプレンティ(Aplenty)というフードブランドを立ち上げました。スナック、冷凍食品、調味料やソース、保存食品等、Amazon.comに加えてアマゾン・フレッシュでも販売予定です。

©Amazon Aplenty

 アマゾンが所有するSMチェーン米ホールフーズ・マーケット(Whole Foods Market)は、硬化油や人工着色料、人工調味料、防腐剤を含まない商品に特化したナチュラル&オーガニックをテーマに、米国で506店舗を展開しています。7月7日にフロリダ州にオープンした新店舗は、地域コミュニティーと環境に配慮し、より自然でオーガニックな最高品質の商品販売や地元産食品とヴィーガン商品の強化、サプライヤーとのWin-Win関係構築による繁栄策を掲げており、今後43店の新規オープンが控えています。

©Whole Foods Market

 新たなサービス開発にも貪欲に取り組んでおり、低価格な処方箋薬配送サービスとして、オンライン薬局サービスのアマゾン・ファーマシー(Amazon Pharmacy)立ち上げを発表し、50,000以上の米薬局が参加予定です。

 キャッシュレス決済の新たなオプションとして、手のひら決済アマゾン・ワン(Amazon One)の導入拡大も計画中で、マサチューセッツ州のアマゾン・ブックス(Amazon Books)に続き、グレーターボストンとニュージャージーの店舗で間もなく導入予定です。

 環境保全や社会貢献活動にも意欲的で、2040年にネットゼロカーボンに到達する取り組みとして、アマゾンの企業オフィスや施設、店舗、フルフィルメントセンター、Amazon Web Services(AWS)データセンターで太陽光および風力エネルギー利用を促進し、米国で11の再生可能エネルギープロジェクトを行っています。10万台の電気自動車(EV)も発注済みで、グリーンテクノロジー投資を増大して企業努力を続けています。

© Amazon

<グーグル>
 グローバルIT企業米グーグル(Google)では、1日に10億回以上の買物が行われています。(米Google参照)

 グーグルは、eコマースプラットフォームのショッピファイ(Shopify)とのパートナーシップを強化し、グーグル検索や画像検索、傘下のユーチューブ機能で、消費者がより商品にリーチしやすくなりました。

 提携ブランドのポイント還元とリンクしたベストな購入オプションも表示されるようになり、今年後半には新たなグーグル決済オプションとして、通常決済より70%高速なShop Pay(ショップ・ペイ)の提供開始予定です。

©Google

 eコマース機能を強化する一方で、グーグルは6月17日にニューヨーク州に初のリアル店舗をオープンしました。

 環境に配慮したグリーンビルディング評価システムに高認証されたギャラリースタイルの店舗は、建設プロセスから照明、資材までエネルギー効率にこだわり、サステナビリティ考慮されたリサイクル素材で設計され、スマートフォンPixel、Pixel Book、スマートホーム製品Nest、ウェアラブル製品Fitbit等の自社デバイスを販売しています。

 グーグル翻訳や機械学習機能等を体験出来るモニター設置や、購入したデバイスのサポートや修理、年間を通じたワークショップも開催しています。

https://youtu.be/m-klCvtE_eE ©Google
(*グーグルストアYouTube動画)

<フェイスブック>
 ソーシャルメディア大手米フェイスブック(Facebook)は、ショッピングサービスを拡大中です。
 フェイスブックは2020年8月にFacebookショップを開始し、月間ビジターは3億人を超えています。

 ライブショッピングでは、ストリーム視聴で気に入った商品をそのままタップして決済購入することが可能で、フェイスブックとパートナーを組むブランドは、消費者の急速なeコマース需要に応え、購買層を広げています。

 パーソナライズされた消費者への広告配信も増強し、傘下のワッツアップ(WhatsApp)でのショップ機能開始や、同じく傘下のインスタグラム(Instagram)でのAI商品検索ツールをテスト導入予定です。

© Facebook

 多くの大手IT企業と同様に、自社デバイスの開発と販売も強化しており、自社ブランドVR製品Oculus、スマートモニター製品Portal等を体験出来るリアル店舗が将来オープンすることも考えられます。

<ネットフリックス>
 
エンターテインメントストリーミングサービス大手米ネットフリックス(Netflix)は、6月10日に eコマースサイト Netflix.shop(ネットフリックス・ドット・ショップ)を開設しました。

 ネットフリックスの人気映画やテレビシリーズでブランド化された関連商品、ネットフリックス公式アイテム、ブランドやクリエーターとタイアップしたアパレル、アクセサリー、雑貨等を販売する予定で、エンターテインメントをテーマにしたeコマース市場を開拓し、ネットフリックスでしか得られないユニークな買物体験を提供していく方針です。

©Netflix

 これまで小売と無関係であった企業がDTC(消費者直販)に参入するムーブメントや戦略は、既存リテーラーにとって学ぶことが多いと言えます。

<eコマースムーブメント>
 eコマースは、DTCやマーケットプレイス型、ソーシャルメディア連動など、様々なモデルで多業種に渡り拡大しています。

 米ウェイフェアー(Wayfair)は、家具やホームインテリア用品市場で実店舗や在庫を持たず、自社商品を製造せずにオーダー後に商品調達するドロップシッピングモデルを取り入れて成功したオンライン小売の代表例です。360度回転する3Dモデル商品写真や、家具を配置した際にどのように見えるのかシュミレーションできるAR(拡張現実)機能、ビジュアル検索機能など、便利で楽しいオンラインショッピング体験にフォーカスしています。

© Wayfair

 オンラインペット用品販売サービス米チューイー(Chewy)は、24時間カスタマーサービスやパーソナライズされたオファーやサービスが人気で急成長し、リピーターに加えて新規利用者も増加中です。

 ハンドメイドや個性的な商品販売で大ブレークした米エッツィー(Etsy)は、ブラジルのeコマースサイトElo7とイギリスのリサイクルファッションマーケットプレイスDepopを買収し、パンデミック以降の市場規模拡大に取り組んでいます。

© Etsy

 オンライン完結モデルはミレ二アルやZ世代に好まれる傾向が強く、AIを駆使した保険会社のゲームチェンジャーと言われるオンライン保険販売サービス米レモネード(Lemonade)、中古車の自動販売機と呼ばれる中古車オンライン販売サービス米カーヴァーナ(Carvana)、オンライン不動産売買仲介サービス米レッドフィン(Redfin)など、幅広い分野でeコマースが台頭して定着しています。

© Carvana

 今後も、様々な小売業やサービスのeコマースモデルが増加することが見込まれます。

 eコマース勢力の動向から未来を予測し、事業計画やデジタル戦略に有効に活用することが大切だと言えるでしょう。

that's all

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