Newsletter from California, USA 「ポストコロナ社会に向けて」

  エイジス米国カリフォルニアオフィスのドーリングです。アメリカの最新情報とビジネス動向をお届けいたします。

  アメリカはバイデン新政権に移行し、パンデミック対策として約200兆円規模の追加経済対策法案が成立しました。ワクチンの製造と供給拡大も進み、5月には全米成人のワクチン接種が可能になると見込まれています。
 経済回復が期待されるポストコロナ社会に向けて、リテール業界先駆企業の新たな試みをご紹介いたします。

<百貨店チェーンの試み>
 日本の百貨店チェーンと類似する米メイシーズ(Macy’s)は、小型店舗の展開を進めています。テキサス州に2店目がオープンした小型店は、ショッピングモールの広い敷地内ではなく路面店型で駐車場に近いことが特徴です。セルフ決済やドアダッシュによるオンライン注文後当日配送などのeコマース対応を強化し、買物客の利便性向上のために様々なテスト企画を行っています。

©Yahoo Finance

 同様に、米J.C.ペニー(J.C. Penny)や米コールズ(Kohl’s)、米ベルク(Belk)も、駐車場に近い路面店型の小型店舗展開を進めており、立地条件を活かしたカーブサイドピックアップに力を入れています。

 高級デバートチェーンの米ノードストローム(Nordstrom)は、「Closer To You(あなたのより近くに)」 という成長戦略を打ち出し、「ローカルフォーカス拡大」、「ノードストローム・ラック(ノードストロームのアウトレット店)のアクセス向上」、「デジタル対応速度向上」 という3つのコンセプトを発表しました。

 アクティブ、美容、家庭、子供の4つの高成長カテゴリーを強化する方針で、壁掛け型スマートフィットネスマシーンで知られるフィットネスブランドの米トーナル(Tonal)と長期パートナーシップを結び、40店舗でトーナルの体験ディスプレイとミニ販売店の展開を始めています。

©CNN Business

<ホームセンターチェーンの試み>
 米ロウズ(Lowe’s)は、カリフォルニア州に続いてテキサス州とジョージア州にアウトレット店舗を年内オープンする計画を発表しました。アウトレット店ではキズやへこみなどがあるアプライアンス製品をディスカウント価格で販売する予定で、これらの製品はメーカー保証付きで様々なアクセサリー(冷蔵庫のフィルターなど)も販売予定です。

 また、パンデミックの最前線で貢献した店舗従業員に対して総額8,000万ドルのボーナス支給を行い、ポストコロナ社会で店舗に客足が戻ることを想定し、今春に店舗従業員を50,000人追加雇用する計画です。

©Lowe‘s Outlet

 米ホーム・デポ(The Home Depot)は、ポストコロナ社会でのより良いカスタマーサービスに向けて、米保険会社オールステート(Allstate)と提携した新たなサービスコンセプトを発表しました。

 「サービスのスピード保証(3日以内にサービス予約可能)」、「スムーズなサービス予約(2~4時間毎の予約時間帯設定)」、「高度なトラブルシューティング(25%は電話解決可能、パーツとテクニシャンを翌日手配)」、「信頼できる専門知識(オールステート認定テクニシャン)」、「業界をリードする安心ポリシー(柔軟な返品や商品交換)」 の5つをテーマに、買物客を最優先にした最高クラスのサービスとプロテクションプランを提供することでブランディングを高める狙いです。

<家具量販チェーンの試み>
 巨大倉庫のような広い店舗面積で知られるイケア(IKEA International Group)は、ポストコロナ社会での商品ピックアップニーズ増加に向け、2024年までにアメリカ5都市でピックアップ場所を兼ねた小型店舗を都市部中心に展開する戦略を進めています。

 1月にオープンしたニューヨーク州クイーンズの小型店は、都市型ライフスタイルにマッチする小さなスペースの生活ソリューションに焦点を当て、セルフ決済も可能です。

© IKEA

 また、サステナビリティ取り組みの一環として、ニューヨークのラストマイル配送を今年早々にすべてEV(電気自動車)に置き換えるゴールを掲げています。

<スーパーマーケットチェーンの試み>
 米アルバートソンズ(Albertsons)は、ポストコロナ社会で買物客の利便性をさらに追及するため、シカゴにある自社所有のスーパー188店舗で自動ピックアップキオスクのパイロットプログラムを開始しました。

 ピックアップキオスクは店舗の駐車場に設置され、商品をフレッシュに保管するために温度管理されます。買物客はオンライン注文後に2時間毎のピックアップ時間から都合の良い時間帯を選び、スマートフォンでQRコードをスキャンすると商品が入ったロッカーが自動で前面に出てくる仕組みです。

©Cleveron

 米ハイ・ヴィー(Hy-Vee)は、オールナチュラル素材を使用するフルサービスネイルサロンのW・ネイル・バー(The W Nail Bar)とパートナーシップを提携し、店舗内にネイルサロンをオープンする計画です。シューズ量販チェーンの米DSW(Designer Shoe Warehouse)と提携したシューズ販売も6店舗で開始しており、便利で楽しい店舗体験を提供する戦略です。

<ダラーストアチェーンの試み>
 日本の100均チェーンと類似する米ダラー・ツリー(Dollar Tree)は、FY2021に600店の新店オープンと1,250店の改装を計画しています。同社が運営する1ドル以外の商品も販売するバラエティストアチェーンの米ファミリー・ダラー(Family Dollar)とのコンビネーションストアを数百店規模に拡大する方針も盛り込まれており、1ドルより高い商品を扱うダラー・ツリー・プラス!(Dollar Tree Plus!)を年内に500店増やす計画も発表しています。

©The Anniston Star

 アメリカのダラーストアチェーンは、冷凍・冷蔵食品や生鮮食品も数多く販売していますが、ポストコロナ社会ではさらに食品の品揃えを強化し、1ドル以上のバラエティに富んだ商品を増やして、ワンストップショッピングのニーズに応える戦略です。

<GMSチェーンの試み> 
 米ウォルマート(Walmart)は、ポストコロナ社会のeコマース対応強化に向けて、フルフィルメントセンター構築にさらに力を入れています。

 食料品から家電製品など何千もの商品を保管する倉庫としてのローカルフルフィルメントセンター(LFCs)では、オンライン注文商品をピックして店員が待機するステーションに運ぶロボティクスを導入しており、今後もLFCsの運用コンセプトを拡大する計画です。

©Walmart

 ウォルマートはまた、リテール業界における広告事業を大きく進化させようとしています。

 これまではWalmart.comとアプリでの広告表示がメインでしたが、店内のセルフ決済画面の広告スペース販売や買物客データをウォルマートエコシステム外の広告に使用するなど、ポストコロナ社会での広告ビジネス拡張ビジョンを発表しました。

 広告事業をウォルマート・メディア・グループからウォルマート・コネクトにリブランドし、オムニチャネルメディア企業に移行して、フェイスブックやグーグル、アマゾンに並ぶ全米トップ10の広告プラットフォームになる目標を掲げています。

 eコマース戦略としての動画コンテンツも強化し、レシピ提供動画シリーズ 「ウォルマート・クックショップ(Walmart Cookshop)」 やおもちゃカタログ、フィットネス、ギフト探しなど、豊富な動画ラインナップを揃えています。

©Walmart

 米ターゲット(Target)は、ポストコロナ社会の快適なホームライフに向けて、米リーバイス(Levi Strauss & Co. )とコラボレートしたライフスタイル商品の期間限定コレクションを500店舗で展開中です。
 コレクションは、リサイクルガラスやフェアトレード、FSC公認環境管理の森林木材を利用するなど、サステナビリティも考慮しています。

 また、楽しく豊かな毎日の食品需要に向けて、自社ブランド 「フェイバリット・デイ(Favorite Day)」 を新たに立ち上げ、ベーカリーやスイーツ、乳製品無使用アイスクリーム等の食品や飲料をすべて15ドル以下で約700アイテム展開予定です。

©Target

 米アップル(Apple)商品の販売エリアを2倍に拡張する計画も発表しており、新しいライティングとディスプレイを設置したミニアップルストアに改装し、Target.comでもアップル商品の販売促進を強化する方針です。

<コンビニチェーンの試み>
 米ジャイアント・イーグル(Giant Eagle)傘下のコンビニチェーン、ゲットゴー・カフェ&マーケット(GetGo Café+Market)は、新たなテクノロジー導入として、デジタルディスプレイ搭載クーラースクリーンのパイロットプログラムを開始しました。

 クーラー棚のガラス扉をデジタルディスプレイにすることで、デジタル価格表示や棚割表示が可能になり、買物客がデジタルスクリーンの前を通りかかると宣伝メッセージや映像が表示され、ドアの近くに立つと商品棚割に切り替わる仕組みです。

 店舗はリアルタイムでの価格表示変更が可能となり、デジタルディスプレイに装備されたカメラやセンサーによる棚の状態や欠品情報、買物客のデータ収集が出来る利点もあるようです。

 シカゴのスタートアップ企業が開発したデジタルクーラースクリーンは、食品飲料メーカー大手のネスレ(Nestlé)や米ペプシコ(PepsiCo)など約100社がパートナーシップを結んでおり、ドラッグストアチェーンやスーパーマーケットチェーンでもテスト導入されています。

©Cooler Screens

 パンデミックにより起きた変化や進化は、ポストコロナ社会でもスタンダードとして生活に根付くことが予想されます。

 より良い社会の在り方に向けて、新しい価値の創造や新たな方向に舵を切る時代だと言えるでしょう。

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